こんにちは。釣りの神様です。
今日は、危険が一杯だけどめちゃくちゃ面白いウェーディングを安全に楽しむためのポイントについて書いていきたいと思います。
ウェーディングってみなさんご存知ですか?
ウェーディングとはウェーダーと呼ばれる胴長を履いて水に立ち込み、釣りを行うことです。

ウェーダーってこんなやつ
沖のブレイクや本流筋、流れのヨレまで届く位置までウェーディングすることによって劇的に釣果を伸ばすことが可能であることから非常に魅力的な釣法です。
あと魚と近いことや自然と一体化した感じで釣りができることも一つの魅力です。
トップ画像は私が某サーフで立ち込んでいる姿を撮ってもらった写真です(100m程度立ち込んでいます)。


身近にあった本当の事故
実際、我々がウェーディングをしている某河川河口で起こった事故を話したいと思います。
その日は特に増水しているわけでもなく、波が高い日でもなかったコンディションの良い日でした。
私と友人は河口ではなく、隣のサーフでウェーディング(沖に50m程度)。
知り合い3人グループは河口側でウェーディング(本流筋側に70m程度)。
夕闇が迫る中、知り合い3人組の2人が上がってきました。
1人が見当たらないと(私とその人は釣り場で話す程度の仲)。
先に上がっている可能性もあるので駐車場へ向かいますがその人の車は残ったまま。
本人は見当たらない。
おかしいと思い、河口側に行くがいない。
もともと3人組は50m間隔くらいで並んでキャストしていたので何かあれば気づくはず。
それでも探してもいない。
実はその人、ウェーディング中に足をエイに刺され立てない状況になりそのまま流されてしまっていました。
つまり、仲間の側を流れて沖へ払い出されてしまった。ということです。
声を出していたそうですが2人は全く気づかない。
幸いライフジャケットはしっかり装着していたので沈むことはなく、携帯で海保に連絡して漁船に拾い上げられたということでした。
一命は取り留めましたがエイに刺された所がひどく、手術、1年以上は通院を繰り返しているそうです(今も)。
このケースは一命を取り留めているので良かったですが、同ポイントでは過去死亡事故が何軒か相次いでいるポイントでもあります。
怖いウェーディングをしっかりとした知識を持って楽しんでほしいという思いから今回は書いていきたいと思います。

ウェーディングの危険ポイント

危険①:予測不能な地形変化
河川、河口、サーフとウェーディング可能なポイントはたくさんあります。
ただ、同じような地形が沖まで延びているかというと全く違います。
例えばこの写真をみてください。
これは先日ウェーディングしていた時に撮ったものです。
手前が普通のゴロタ石のサーフ。
これが波打ち際から15mほど同じ感じで沖まで延びています。
パッと見てもらえればわかると思いますが、ゴロタ場が終わって一気に深くなっているのがわかると思います。
この日は日中かつ水も澄んでいたことから危険察知できましたが、これが夜中・濁りが入っていた場合はどうでしょう?
一気にズボッと深みにハマるだけでなく下がゴロタなので態勢を立て直そうとしても中々踏ん張りが効かない状態です。
このままウェーダーに浸水して身動きが取れなくなる&そのまま流されるといったケースもあります。
このほか、倒木が横たわっていたりもします。


あと初心者の方が勘違いしやすいのは先行者がかなり沖までウェーディングしている時に【あああそこまでは普通にいけるんだ】と勘違いすること。
普通にそのポイントまで入っていける場合もありますが、こんな場合も多々あります。
まずはこの写真をご覧ください。
これはあるサーフのポイントをグーグルマップの航空写真から切り取ったものです。
よく見てみてください。真ん中に筋のような地形が見えませんか?
これは実は海中に沈んでいる岩です。砂地の中で岩があります。


神様自身、ウェーディング初心者の時、かなり沖まで立ち込んで戻るルートがわからなくなってパニックなったことがあります泣
その時はベテランアングラーが岸側から迎えに来てくれて事なきを得ましたが、胸の位置まで水位がきてもうダメかと思ったくらい。
このように海中はどんな形状になっているかわかりません。これが危険ポイントの一つ目です。
危険②:急激な水流・水量変化
安全な場所を確保していざ釣りをしよう!と思っても、海(川も)は干満差の影響から水位が変わります。
太平洋側だと干満差で1m程度水位が変化する場合もあり、安全だと思っていた場所が時間によっては危険な場所へ様変わりします。
しっかりタイドグラフを見つつ、自分がどんな状況に置かれているか把握しながら釣りをすることが肝心です。
これは知り合いがウェーディングをしているとことを撮影したものですが、干潮時にこれだけ体が出ていても、満潮時には頭一杯沈むくらいの水位になります。
彼らもそれを知っているので水位変化に合わせて岸に後退しながら釣りをしています。
あと河川で釣りをする場合に気をつけたいのが上流のダム放流による水位変化・水量変化です。
電力会社は放流する場合は、警報を流すことが義務付けられていますのでしっかりそれを聞いて対応をしてください。
水位変化・水量変化が危険ポイントの2つ目です。
危険③:エイ
最後の危険ポイントはエイです。
ウェーディングをする際はこいつから刺されないようにしないといけません。

引用:環境省
全長1m以上、体重100kgにもなる大型のエイです。長い尾の付け根にはノコギリ状の大きな棘(とげ)があり、体に触れると尾を曲げて相手を刺します。棘は非常に硬く長靴やフィンなど容易に貫通します。棘には毒腺があり、刺されて10分程度で刺すような激痛に襲われます。生殖期である5月から6月ころに浅瀬の砂地に集まるため注意が必要です。小型のものでも立派な棘があります。刺されると傷口の周囲は紫色に腫れ上がり、血圧低下、呼吸障害、発熱などの症状が出ます。刺された場合は、まず残っている毒針を取り除き傷口を良く洗い、毒を吸い出すか絞り出します。毒は熱に対して不安定なため、火傷しない程度のお湯に傷口を浸け温めます。出血がひどい場合は止血することが重要です。いずれの場合も応急処置の後、医師による治療を受けることが重要です。
引用:環境省
前述の人もエイに刺されて足が痺れて流されています。
小さいものはあまり気にしませんが、30cmを超えるような奴は本当に怖いです。

ということで危険ポイント3つ目はエイでした。
安全にウェーディングするための2つのポイント
まずは次の2つのポイントをしっかり守ってください。
ポイント①:いつも冷静にセーフティーゾーンを設けて守ること
これが一番大事です。
どうしても釣りたい釣りたいという気持ちが先行してまだいけるまだいけるとどんどん立ち込んでしまう人が多いのではないでしょうか?
仮に100m立ち込んだ時にエイに刺されたら、水位が上がってきたら、転倒したら。
色んなリスクを考えてどこまでなら自力で助かることが可能か。
そのポイントをしっかり見極めてください(ベテランと一緒にいくことが一番です)。
仮に危険な状況になっても焦らないこと。
一度深呼吸してどう対応すればいいか焦る中でも考えてください。
冷静にいつもリスクを考えた対応を念頭に置くことが一番重要なのです。
ポイント②:装備をしっかり整えること
次に重要なのが装備です。
危険なウェーディングも装備をしっかり整えることで危険性を低減させることが可能です。
ライフジャケット着用は当たり前なので、ここではウェーディング時に有効な装備をいくつかご紹介いたします。
◾️ウェーディングステッキ
エイ対策、海底形状を確認するために非常に有効です。
ステッキを突きながら歩き進めます。
前方にいるエイを追い払うことも可能です。

引用:RBB
こんな折りたたみ形状のものです。
私個人的には釣り具メーカーから出ているステッキは高いのでアマゾン等で売られている安いステッキを使っています。
これで十分です。
◾️エイガード
非常に高価なものですが、私自身は念には念をということでソックス型を使用しています。
防弾チョッキの生地を使用しているため、エイの振り払うような尻尾攻撃を軽減してくれます。
ただ、鉛直方向からの攻撃には弱いそうで、ダメージを食らっている友人がいました。
過信せず、このエイガードとステッキを使いながら慎重に歩いています。
なお、 安価なタイプで外付けもありますが、メンテナンスが結構大変です。

◾️フラッシャー
自分がここにいるよということを周りに知らせるためのライトです。
付けずに釣りをしているとたまに気づいていないのか自分目掛けてキャストする人も。。。
マナーとしてウェーディングする人は着用すべきだと思います。
◾️スリムウェーダー
ウェーダーは素材形状様々なものが販売されていますが、形状に気を使うことで格段と水中で動きやすくなります。
このスリムウェーダーは無駄な生地がないため、水流が強いとことでも歩きやすいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ウェーディングは怖いものだと脅すつもりはないのですが、皆さんに安全に釣りをしてほしいためにこの記事を書いてみました。
皆さんのホームポイントは干潟、河川、河口、サーフと場所場所によって危険な箇所が違います。
しっかりとそのポイントを見定めて安全に釣りをしてもらえればと思います。
お互い安全に楽しく釣りをしたいですね!!